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手がかりを組み合わせる

手がかりを組み合わせる

Tactics
タクティクス問題を解く時、どのようなことを考えてますか?

私はまず、局面全体をざっと見て、それから

チェック( をかける手 )
キャプチャー( 駒を取る手 )
スレット( 脅威を与える手 )

この順に考えていきますが、その前に、「 問題を解く手がかり 」を探します。

局面に影響を与えているようなことは何でも、手がかりとしてとらえていましたが、正解へ至るための手がかりと、その他に気づいたことは、少し分けて考えるようになりました。

参考問題で見ていきましょう。

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白が h3 とした局面です。

まずは、局面全体をざっと見ます。
この時、マテリアル( 駒の損得 )も確認します。
マテリアルとしては、白がポーン1つ多いです。

次に、チェック、キャプチャー、スレットの手を考えて行く前に、手がかりを探すのと、気づいたことを確認します。
手がかりを探しながら、気づいたことも確認する感じです。

参考例として、私が気づいた順に記載します。

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Ng4 が攻撃されている( 気づいたこと )
Bc5 が f2 ポーンをピンしている( 手がかり1 )
Bg5 が守られてない( 気づいたこと )
Nxf2( 手がかり2 )
Bxf2( 手がかり3 )
Qf5 で Bg5 を攻撃( 手がかり4 )

とりあえず、こんな感じで、ここではまだ、正解手順は分かってません。
自分で気づいた手がかりが、必ず正解に関係しているとは限りませんが、手がかりが問題を解くヒントになることは多いのと、「 手がかりを組み合わせる 」ことで、私は正解率が少し上がりました。

手がかりを組み合わせる、というのは、1つの手がかりでは、正解手順が分からなくても、いくつかの手がかりで、正解手順が分かったり、手がかりの順番を変えてみることで、正解手順に至ることもあります。
そのようなこと、「 手がかりを組み合わせる 」と思うようになりました。

手がかりを出したら、手がかりを踏まえつつ、チェック、キャプチャー、スレットの順に考えていきます。

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チェックする手は
1...Bxf2+ のみ

駒を取るキャプチャーの手は
1...Nxf2
1...Bxf2+

この局面は、チェックとキャプチャーの手が少ないですが、チェックとキャプチャーの手が多くある局面もあります。

この手は無効だろう、というような手も、私はさっと数えてしまいます。

スレット( 脅威を与える手 )で良い手にすぐ気づくような場合もあるかも知れませんが、私は、チェック、キャプチャーで正解手順が得られない場合に、スレットの手を考えるようにしてます。

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まず、1...Bxf2+
2.Rxf2 または 2.Kh1
2.Rxf2 Nxf2 3.Kxf2 Qf5+ 4.Qf3 Qxg5
2.Kh1 とされると、Ng4 と Bf2 の2つが攻撃されているため
1...Bxf2+ はダメそうです。

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1...Nxf2 はどうでしょうか?
Nf2 に Qd1 が攻撃されているため、2.Rxf2
2.Rxf2 Qf5 3.d4
2.Rxf2 Bxf2 3.Kxf2 Qf5+ 4.Qf3 Qxg5 これが正解でしょうか?
正解手順に思えた場合は、相手の防御手段がないか確認します。

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1...Nxf2 に対し、2.Rxf2 以外の手はあるでしょうか?
2.Rxf2 としない場合は、Qd1 を動かさなければなりませんが、良い手は見つからないため、2.Rxf2 となりそうです。
1...Nxf2 2.Rxf2 Bxf2+ 3.Kxf2 Qf5
4.Qf3 以外の手もありますが、Bg5 を守ることはできないため
1...Nxf2 からの手順で正解ではないでしょうか?
( この記事を書いている時点では、正解を確認してません )

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1...Nxf2 の手順が正解そうなので、スレットの手は考えないことがありますが、手がかりを組み合わせて、他に考えられる手はないでしょうか?

Bc5 が f2 ポーンをピンしている( 手がかり1 )
Nxf2( 手がかり2 )
Bxf2( 手がかり3 )
Qf5 で Bg5 を攻撃( 手がかり4 )

他に、良い手はなさそうなので、1...Nxf2 からの手順を確認します。

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1...Nxf2 2.Rxf2 Bxf2+ 3.Kxf2 Qf5+ 4.Qf3 Qxg5
この手順が正解でした。

手がかりを組み合わせる、ということでは、あまり参考にならなかったかも知れませんが、手がかりを組み合わせる、ということを意識するようにになり、私は正解率が少し上がりましたので、記事にしました。
ご参考になりましたら幸いです^^